連載中
でじたる書房「悪魔のささやき~寝取られ妻、真由香1~」 幻創文庫「だるまさんが転んだ」 ヤブヌマ2、あまりの遅れっぷりに催促もありますので、ほんのちょい出しで申し訳ありませんが。
ヤマは何とか超えられそうになってますが、まだ安心は出来ません。
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「それはそうと、ご主人ちょっとご注意しておきたいことがあるんですが」
「?」
「あのDVDですよ。ちゃんと保管してますよね?」
「も、もちろんです。どうしてですか」
「まあ、大丈夫とは思いますが、万が一奥さんに見つかったら全て終わりです」
当然だ。
それこそあんなものが見つかったら僕ら夫婦は今度こそおしまいである。
「いえね、あのDVDのデータはパソコンで編集したんですが、
私、前に一度ウイルスに感染したことがありまして」
「えっ?」
「いや、ですから、そのときに懲りたんで、ああいったヤバいデータはなるべくすぐ消すようにしてるんです。あの温泉の夜のデータは、だからもう全部消去してしまいました。
テープも破棄しましたし、データも全部。
ご主人も、ああいう火種はなるべく早く処分したほうがいい」
藪沼がこんなに気配りが出来るとは少々意外だったが、確かにそれもそうだ。
うっかり、ということが無いとは限らない。
藪沼は三白眼をさらに細めてほくそえむと、時代劇の悪徳商人のように耳打ちした。
「どっちみち毎回記録するんですから。明日のも楽しみにしててくださいよ」